事例紹介

民間企業が保有する消費関連データを用いて消費動向指数(CTI)の改善に関する調査研究を実施

利活用の概要

総消費動向指数(CTIマクロ)の推定に必要となる統計のうち、公表月に当該月の値を入手できないサービス関連の公的統計について、民間企業が保有するデータ等を用いて予測推定することを試みた。

利活用の効果

民間のクレジットカード情報などの有効活用により、CTIマクロの毎月の改定幅を縮小させる効果があることが確認できた。

利活用したデータの詳細

  • キャッシュレスデータ
  • 直近の月の値の予測推定に当たっては、消費動向指数研究協議会の参画企業から提供を受けたクレジットカード情報による月次の売上高(以下「クレジットカード情報」という。)を利用した。クレジットカード情報のうち、予測推定に利用した期間は、2017年4月から2022年1月までの58か月分である。

利活用の詳細

CTIマクロの公表月のデータが入手できない、サービス産業動向調査結果のサービス産業計及び第3次産業活動指数の広義対個人サービスについて、上記のクレジットカード情報を利用して、当該月の値を予測推定することを試みた。

分析により、クレジットカード情報など早期に利用可能な民間データにより、既存のサービス統計では捉えられていない足下の値を補完することで、直近の消費の変動をいち早く結果に取り込むことが可能となり、CTIマクロの毎月の改定幅を縮小させる効果があることが確認できた。また、CTIマクロ公表よりも後に公表されるGDP統計の家計最終消費支出(一次速報)との比較において、クレジットカード情報を利用することでRMSE(Root Mean Squared Error:二乗平均平方根誤差)を縮小させる効果や、前期比及び前年同期比の動きとの整合性を高める効果があることが確認できた。

ただし、時点によっては直近の値の改定幅が拡大することや、家計最終消費支出との乖離が大きくなることもあり、CTIマクロ推定の際の外れ値変数の選定を含め、実際の推定に当たっては、更なる改善・検討が必要であるといえる。

また、クレジットカード情報固有の動きの影響や、サービス統計には事業所向けの産業活動が含まれるなど、クレジットカード情報とのカバレッジの相違などにより、一期先予測に差が生じていることが考えられる。利用するデータの特性には十分な理解が必要であるとともに、データの期間により最適な予測モデルが変わるため、推定モデルの選定についても引き続き検証が必要である。

民間企業が保有する消費関連データを用いた総消費動向指数(CTIマクロ)の改善に関する調査研究

https://www.stat.go.jp/data/cti/research.html

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