事例紹介

キャッシュレスデータを活用した富裕層分析・客船旅行市場分析事業

利活用の概要

キャッシュレスデータを基に、以下2点の分析を実施。
①富裕層市場におけるペルソナ像(属性・消費傾向)の把握。過去10年前からの市場の変遷を捕捉し、今後の富裕層市場の動向を予測。
②客船旅行市場のメイン層、自社利用者を比較し、ギャップを調査。ユーザー拡大に向けたペインポイントを捕捉。旅行のオンライン予約・オフライン(店頭)予約等のチャネル別分析も実施。
 

利活用の効果

①年代別、業種別の富裕層データを取得できたため、今後生み出すプロダクトのコンセプト立案に役立てる。
②旅行予約チャネルのコロナ前後の比較を捕捉できたことで、オフラインとオンライン予約で注力することを分け、両方を強化する方針とした。

利活用したデータの詳細

  • キャッシュレスデータ

利活用の詳細

<利活用のきかっかけ>

・客船事業の将来を予測するべく、将来のマーケット像や顧客層を捉えるためのデータやアプローチ方法を常に探索していたが、よい方法を見出せていない。

・自社で考える顧客像は漠然と富裕層とだけ考えていたが、富裕層の定義も明確ではないため、今後の富裕層市場がわからない、また調べても出てこない。

・市場がどんどん変化していく中で、従来の顧客層のみに頼ったマーケティングでは不十分である課題感があった。

 

<実施した分析>

①富裕層マーケットの時系列変化把握

・2010年から現在までのクレジットカード決済データを用いて、富裕層の市場ボリュームや富裕層における性年代構成比の変化を、年単位で分析。

・クレジットカードデータで富裕層を定義するために「年間カード利用金額」を用いることで、ただ資産を保有しているだけでなく、高額消費をする富裕層を定義した。

⇒現在に近づくにつれて、40~50代の割合が増加し、富裕層の若年化が見られた。

②客船マーケットと自社ターゲット顧客の比較

・客船事業マーケット分析と同様、顧客層の若年化が見られた一方、自社利用者(既存顧客)と比較すると、他客船事業者よりも60~70代が多いことが判明。

⇒若年化していく富裕層マーケットとの乖離が見られるため、40~50代の富裕層の取りこぼしを防ぐ必要がある。クライアントが注力しようとしていたオンラインチャネルの拡充をスピードアップすべきか?

③旅行予約チャネル変容の把握

・オンライン・オフライン消費者傾向を分析したところ、旅行関連の消費において、コロナ禍以降でオンライン決済の比率が大きく増加。一方で高単価になるにつれてオフラインでの消費が増える傾向が見られた。

⇒高単価になるとオンラインでの決済に不安を感じ、対面接客で直接話を聞いて予約したいと考えると思料。客船事業は旅行消費の中でも高単価な消費となるため、オンラインチャネルの拡充だけでなく、オフラインチャネルのサポート充実まで視野にいれるべきと判断。

 

<新たな事業・施策>

・漠然と感じていた課題に対して数値による裏付けが行えたことで、自信を持って販売戦略の転換に踏み切ることができた。

・今後生み出すプロダクトのコンセプト立案に役立てたい。

・分析結果より、オフラインとオンラインで注力することを分け、両方を強化する方針に決定。

お問い合わせ先・関連リンク

三井住友カード株式会社

https://support.smbc-card.com/inq/custella
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