事例紹介

SDG11.3.1(人口増加率と土地利用率の比)における人工衛星データの利活用

利活用の概要

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の高解像度土地利用土地被覆図を使用して、土地使用率を算出することで、SDG11.3.1(人口増加率と土地利用率の比)の算出を行っている。
算出した指標については、「ビッグデータ等の利活用推進に関する産官学協議のための連携会議」の下に設置した「観測データ利活用検証WG」において、研究者による検証を実施している。

利活用の効果

我が国独自のデータを用いてSDG11.3.1を算出することによって、国連人間居住計画から公表されている試算値の妥当性を確認することができる。
また、国連人間居住計画の試算値は対象地域が限定されていたが、我が国独自のデータを用いることで、任意の行政区域や商業区域における指標が把握可能となる。

利活用したデータの詳細

  • 人工衛星データ
  • その他
  • 公的統計

利活用の詳細

土地被覆図最小解像度によるLCRPGR試算の流れ

<利活用のきっかけ>

2015年9月に国連サミットにおいて採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」では、「持続可能な開発目標」(SDGs)がその中核として設定されている。SDGsの進捗状況を把握するため248(重複を除くと231)の指標が設定されている。
国連統計部のSDG11.3.1のメタデータでは、算出に当たって衛星データの活用が提示されている。


<実施した分析>

JAXA「高解像度土地利用土地被覆図(HRLULCマップ)」と国土交通省「国土数値情報行政区域データ」の境界データを用いて、境界内における土地被覆図の土地利用率(LCR)を算出している。人口増加率(PGR)は総務省「国勢調査」の総人口を用いて算出している。以上を用いて、人口増加率と土地利用率の比(LCRPGR)を算出している。
加えて、⼟地被覆データの分類精度を⽰すコンフュージョンマトリックス(混同⾏列)を作成し、統計的な⼿法により標本誤差及び分類誤りを補正する。
算出した指標は、「ビッグデータ等の利活用推進に関する産官学協議のための連携会議」の下に設置した「観測データ利活用検証WG」において、研究者による検証を実施している。


<分析の結果>

JAXA「高解像度土地利用土地被覆図」等を用いることで、3次メッシュ、政令指定都市、都市度分類毎に人口増加率と土地利用率の比を算出できることを確認。一般社団法人世界メッシュ研究所オープンデータとして3次メッシュ統計を公開。

 

一般社団法人世界メッシュ研究所 

【日本語】
https://www.fttsus.org/worldgrids/ja/sdg_11_3_1/

【English】
https://www.fttsus.org/worldgrids/en/sdg_11_3_1_en/

 

お問い合わせ先・関連リンク

ビッグデータ連携会議レポート03「SDG11.3.1(人口増加率と土地利用率の比)の検証」

https://www.soumu.go.jp/main_content/000837973.pdf
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