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日英統計用語集(2008年2月 (追加作成))   >  労働統計   >  時間に関連する不完全雇用 : TIME RELATED UNDEREMPLOYMENT
NO 1385
統計用語 時間に関連する不完全雇用 : TIME RELATED UNDEREMPLOYMENT
統計用語(英) TIME RELATED UNDEREMPLOYMENT
統計学上のテーマ 労働統計
定義 雇用された人の作業時間が、その人が自発的に利用可能な代替雇用状況と比較して不十分な場合、時間に関連する不完全就労が存在する。

現在の国際的なガイドラインに定義されるように、時間に関連する不完全就労に含まれる人員は、雇用を定義するのに使われる基準期間のうちに、次の三つの条件を満たす全ての被雇用者である。

(a) 喜んで「追加の時間働く」つまり現在の仕事に加えて、合計労働時間を増やすために別の仕事を欲する。現在の仕事のうちのどれかをもっと労働時間の長い別の仕事に置き換える。現在の仕事のうちのどれでも、もっと時間の長い仕事に置き換える。あるいは、上記の組み合わせ。

全国状況の下での意味のある行動という意味で、「追加の時間働く意欲」がどのように表現されるか示すために、追加の時間働くように努力して機会を求めた人-は、しなかった人-と区別されるべきである。

積極的に追加の時間働くように努力することは、現在の仕事での労働時間を増加させる必要がある活動をさらに考慮に入れて、経済的に活発な集の測定のために使用された仕事探しの定義で使用される基準によって定義されるべきである。

(b)「追加時間働くことが可能」つまり、追加労働の機会を与えられて、追加時間働くために指定された後続期間内に準備ができている。追加時間を働くための労働者の徴募を決定するときに指定される後続期間は、全国状況と労働者が一つの仕事をやめて別の仕事につくのに一般的に必要とされる期間とに照らして決められるべきである。

(c)「労働時間に関係のあるしきい値未満で働く」、つまり、労働時間統計に関する現在の国際的なガイドラインに定義されるように、「参照期間中にすべての仕事で実労働時間」がしきい値以下であった人-が、全国状況に照らして選ばれるべきである。

このしきい値は、例えば、正社員雇用パートタイム雇用との境界、中央の値、平均値、あるいは、関連立法、労働協約、労働時間に関する合意、国々の労働慣行のような労働時間の標準、などで決められることもある。
補足説明 不完全就労および不適当な雇用状況を測定する主要な目的は、雇用問題の分析を改善し、短期と長期政策の形成および評価、国際労働機関雇用政策協定(122番)で指定されるような十分生産的で、自由に選ばれた雇用を促進することを目指した手段、および1964年と1984年に国際労働会議によって採用された推薦(番号122および169)に向けて寄与することである。

この情況では、不適当な雇用や不完全就労の指標の統計が、雇用、失業および沈滞、および国の経済的に活発な集団の状況に関する統計を、補足するために使用されるべきである。

不完全就労の測定は、経済的に活発な集団の統計に関する現在の国際的なガイドラインの中で確立された労働力を測定するためのフレームワークの不可欠な部分である。また、不適当な雇用状況の指標は、可能な限り、このフレームワークと両立すべきである。

不完全就労は、不十分な全国・ローカルの経済体制から発生するものを含めた雇用人口の生産能力が、十分に利用されていないことを表している。
典拠 不完全雇用および不適当な雇用状況の測定に関する国際労働機関(ILO)決議、第16回国際労働統計家会議にて採択、1998年10月、第7節
相互参照 労働統計