詳細情報
NO | 2828 |
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統計用語 | 参入障壁 : BARRIERS TO ENTRY |
統計用語(英) | BARRIERS TO ENTRY |
統計学上のテーマ |
金融統計 |
定義 |
参入障壁とは、現在参入している企業が過度に利益を得ている時でさえ、ある産業に新規の企業が参入することを妨げ、あるいは阻止している要因を指す。 |
補足説明 |
障壁には幅広く分類して二種類がある。即ち構造的(または悪意のない)ならびに戦略的な障壁である。これら二つの種類は、参入に対する経済的および行動的障壁としても、しばしば引用されている。構造的参入障壁は、技術、原価、および需要といった基本的な産業の特徴から生ずるものである。どのような要因が実際的な意味のある構造的障壁かについては、議論が行なわれているところである。最も幅広い定義によれば、参入障壁とは、生産の差異化、現在参入中の企業の原価における絶対的優位性、およびスケ-ル・メリットがあげられている。生産の差異化は、現在参入中の企業の優位性を生み出す。何故ならば、新規参入者は、これまでに累積された既存商品のブランドに対する信仰に、先ず打ち勝たねばならないからである。絶対的なコスト優位性という場合、新規参入者は恐らく技術が劣るため、生産物当りの単位コストはより高くなり、その状態での参入が余儀無くされるということが意味されている。規模の経済は、大きさが決まっている市場においては、最低のコストで操業し得る企業の数は制限される。 構造障壁のより狭義の定義では、現在参入している企業が負担していないコストを、新規参入者が負わねばならない時に限り、参入障壁が発生するとしている。この定義には障壁としての規模の経済が除外されている。 |
典拠 |
産業組織経済学および競争法の用語辞典、R.S.KhemaniおよびD.M.Shapiro編纂、OECD金融・財政・企業理事会より委任、1993年 |
相互参照 |
金融統計 |