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日英統計用語集(2008年2月 (追加作成))   >  金融統計   >  談合 : COLLUSION
NO 2888
統計用語 談合 : COLLUSION
統計用語(英) COLLUSION
統計学上のテーマ 金融統計
定義 談合は、販売者間の利益を増やすために価格上昇、または固定、生産減少を行うための共同、共同謀議、合意である。
補足説明 カルテルとは異なり、談合は公共であれ、個人であれ、メンバー間で必ずしも正式な合意書を必要としない。しかしながら、カルテルと談合の経済的効果は同じであることに注目すべきである。そしてこの語はしばしば互換的に使われる。

利益を増やすために価格を上げ、または固定し、生産を減少する会社間の談合は、ほとんどの当局が一個の最も重大な独占禁止法違反であるとみなしている。談合協定は人間の想像力そのものと同じだけの、多彩な方法で発生し、実施されてきた。異なる国々からの事例で明らかになったことは、談合が非公式の紳士協定を通して締結され、相互の敬意、社会慣習、個人的関係およびつながりなどが、メンバーに合意された価格、あるいはそれに関連する商行為の厳守を確実にする十分な基礎を提供しているということである。談合は一般的に、販売者が少数で同質製品を生産する場合に容易であるが、価格固定の共同謀議は、複雑な製品の販売でも起きてきた。一例は合衆国の電気製品産業で、そこではタービン発電機、変圧器、変速機、絶縁体、制御機器、コンデンサーなど多種類の技術的製品を販売する29社が関与した。同様に、製品の細部仕様や標準の合意を通じて、アメリカの鉄鋼製造業者はある期間談合を成功させていた。ある不正入札の共謀では、会社は、交替で、どの会社が契約を得るために低い価格を提出するかを、決めるために「月の相」を使用した。他のタイプの事例では、談合は市場占拠率の合意を行っている。

談合は必ずしも会社間の明確な合意や通信を含まない。寡占産業においては、会社は、その価格設定や産出量決定について相互依存的になる傾向がある。したがって、各社の行動が影響し、他社による対抗反応を起こす結果となる。そのような状況では、寡占会社はその競争相手の行動を考慮して、彼らの行動をあたかも明白な公然の合意のないカルテルのように調整する。そのような調整された行動は、しばしば暗黙の談合もしくは意識的並行行為と呼ばれる。
典拠 産業組織経済学および競争法の用語辞典、R.S.KhemaniおよびD.M.Shapiro編纂、OECD金融・財政・企業理事会より委任、1993年
相互参照 金融統計