管理番号:10050020200003

府省:農林水産省

提供状況

2020-08-18 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 川島 滋和
調査票情報の提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 宮城大学食産学群 教授
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 農業経営統計調査
調査票情報の利用目的 科学研究費助成事業(科学研究費補助金)の補助金を受け、テーマ「東北水田作地帯における農村集落盛衰メカニズムの解明」の一環として、農業経営の効率性と経営規模にどのような関係があるのかを営農類型別に明らかにするため、営農類型別経営統計の個票データを類型別に分類し、それぞれの経営データの農業粗収益、資産等から農業経営の効率性と経営規模の関係の特定、データ包絡分析法などを用いて営農類型別の効率性指標を作成するため。
備考

統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等

調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 川島 滋和
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 農業経営統計調査
統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)「東北水田作地帯における農業集落盛衰メカニズムの解明」の研究の一環として、農業経営の効率性と経営規模の関連性の分析研究「アドバンテージ・マトリクスによる農業経営の定量評価」
提出された統計若しくは統計的研究の成果又はその概要 農業経営の規模と収益性の関係を明らかにするために、農業経営統計調査の大規模な個票データを用いたパイロット・スタディとして、アドバンテージ・マトリクスによる経営分析を試みた。分析結果より、以下3点が明らかになった。第一に、土地利用型農業と酪農、養豚経営を除き、経営規模の拡大が収益性に貢献するという規模の経済性は確認できなかった。農業の収益性を高めるために、一人あたりの経営規模を拡大させるという戦略が考えられがちであるが、そのような戦略を必ずしも支持する結果にならなかった。第二に、資産額の少ないときの総資本利益率のばらつきが大きく、農業の収益性を決める要因として初期の農業投資が重要であること明らかになった。また、農業投資のやり方には競争上の戦略が多数あることが示唆された。第三に、経営耕地面積の拡大する中で、収益性を落とす、いわゆる「死の谷」に陥っている経営体が多数確認された。これらの結果から、農業の収益性を高める方策を検討するには、農業投資に着目する必要があり、経営資産の形成過程とその活用方法について明らかにする必要がある。
上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 (調査名)農業経営統計調査(営農類型別経営統計)
(年次)平成28年~平成30年
(地域)全国
上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項 平成28年度から平成30年度までのデータを利用して、経営体ごとの平均値を作成し、経営規模と効率性の関係を平滑化ラインから明らかにした。
学術雑誌等の名称及び掲載年月日

成果等

アドバンテージ・マトリクスによる農業経営の定量評価 アドバンテージ・マトリクスによる農業経営の定量評価.pdf(1.1 MB)