管理番号:40020020200015

府省:総務省

提供状況

2020-10-04 匿名データの提供を受けた者の氏名又は名称 坂西 明子
匿名データの提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 立命館大学政策科学部 教授
提供した匿名データに係る統計調査の名称 国勢調査
匿名データの利用目的 国勢調査の匿名データを用いて「大都市圏の居住者の属性変化に関する研究」を実施し、2000年代以降の東京圏、大阪圏について、社会属性的にどのような層の人口流入や中心都市への居住選択が多くなっているのか、実証分析により把握する。
備考

統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等

匿名データの提供を受けた者の氏名又は名称 坂西 明子
提供した匿名データに係る統計調査の名称 国勢調査
統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 東京圏の就業と居住地の変化
作成した統計若しくは行った統計的研究の成果又はその概要 1990年代後半以降、20年以上に渡って、東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の一都三県)では転入超過が続いていた。特に、東京都の転入超過が大きいことが寄与している。年齢別にみた転入超過は、10代後半~20代の若年層が主であり、女性の転入超過が2010年以降男性を上回る傾向にある。本研究では匿名データを用いて、東京圏全体の転入超過の大半を説明する東京都について、年齢、性別にみた移動の特徴を分析した。さらに、東京都に過去5年間に他県から転入した若年の就業者に対象を絞り、東京居住の選択がどのような属性と関係を持つのかを考察した。匿名データを用いて、若年層の就業の属性と移動有無の居住地選択に焦点を当てて分析を行った。その結果、以下のことが明らかとなった。
 数量化Ⅱ類による分析を行った結果、東京に県外から移動した若年就業者は、男女とも大卒以上学歴、情報通信業、各種サービス業(生活関連除く)の産業属性、専門・技術的職業などの職業属性が多いことが示された。特に情報通信業の産業属性の特徴が強い。
 長距離移動により居住地を変えた者は、高学歴、専門的、高技能の職業に就いている確率が高く、就業者の居住地選択は学歴、就業形態、産業、職業との関係があることが示された。東京への若年層の流入増の要因として、大学等進学時の移動、高学歴化の進展、そして情報通信業やサービス業など、高学歴者の就くことの多い産業・職業の職が東京に多いということが示唆される。
上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 国勢調査  平成12、17、22、27年
上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項 匿名データを用いて、東京圏全体の転入超過の多くを占める東京都について、年齢、性別にみた移動の特徴を分析した。さらに、東京都に過去5年間に他県から転入した若年の就業者に対象を絞り、東京居住の選択がどのような属性と関係を持つのかを考察した。匿名データを用いて、若年層の就業の属性と移動有無の居住地選択に焦点を当てて、数量化Ⅱ類の分析を行った。
学術雑誌等の名称及び掲載年月日 経済統計学会第64回(2020年度)全国研究大会報告集   令和3年1月

成果等

東京圏の就業と居住地の変化(p70-73)