管理番号:10020020200024

府省:総務省

提供状況

2020-12-18 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 Wang Hongming
調査票情報の提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 一橋大学社会科学高等研究院 特任講師
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 就業構造基本調査
調査票情報の利用目的 就業構造基本調査票情報を利用して、”The Long-Run Health and Economic Benefits of Universal Health Insurance in Japan”(日本の国民皆保険制度の長期的な健康と経済的利益)の研究のため、人生の早い段階で国民皆保険制度に加入することが、人生の後半において、個人の労働状態にどのように影響するかを検証する
備考

統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等

調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 Wang Hongming
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 就業構造基本調査
統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 日本の国民皆保険制度の長期的な健康と経済的利益に関する研究
提出された統計若しくは統計的研究の成果又はその概要 健康保険は、病気や経済的困難に苦しんでいる人々にとって重要なセーフティーネットとなる。国民皆保険は、医療へのアクセスを確保し、恵まれない人々が直面している健康的/経済的な不平等さを軽減するために、多くの国により議論し続けられている。本研究では、1956年から1961年に日本で誕生した国民皆保険制度の歴史を用いながら、国民皆保険が国民の健康と(家計の)経済的地位に及ぼす影響と、ジェンダー間の不平等さに及ぼす長期的な影響を検証した。著者は、若年期での国民皆保険加入が、働き盛りのプライムエイジでの死亡率と慢性疾患の負担を減少させることを発見した。また、女性の場合、国民皆保険は大学入学率を向上させ、同時に、高等教育を受けた配偶者と結婚する確率を上昇させた。世帯内では、主婦(主夫)の役割が女性から男性にシフトした一方で、就職率と収入の増加は男性に比べ女性の方が高かった。 これらの結果は、国民皆保険が、長期的に国民の健康を改善することに加え、女性の教育機会と収入を増やし、社会経済的地位におけるジェンダー間の不平等さを軽減する可能性を示している。
上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 (調査名) 就業構造基本調査
(年次)  平成4年 - 平成29年
(地域)  全国
(統計的研究に利用した調査票情報)
都道府県、男女の別、配偶者の有無、世帯主との続き柄、出生の年月、
在学・卒業等教育の状況、就業・不就業状態、職業、個人所得
上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項 1956年から1961年にかけての国民皆保険の段階的な開始を自然実験として使用し、人生の早い段階で保険制度改革に曝露したことが個人の雇用、収入、教育、家族形成にどのように影響したかを研究した。結果変数は、就業構造基本調査内の「在学・卒業等教育の状況、就業・不就業状態、職業、個人所得」の調査情報から得られた。 世帯内関係の変数である「世帯主との続き柄」より、配偶者と個人の関係を同定し、保険制度改革への曝露が配偶者の教育と収入にも影響があったかについてを調べることができた。 最後に調査情報から得た「出生の年月日、都道府県」変数を使用し、人生の早い段階での個人の保険制度への加入実態と結果変数を回帰分析した。
学術雑誌等の名称及び掲載年月日

成果等

健康増進と格差是正:日本の国民皆保険制度の長期的な健康と経済的利益 健康増進と格差是正:日本の国民皆保険制度の長期的な健康と経済的利益.pdf(835.8 KB)