管理番号:10020020220042

府省:総務省

提供状況

2023-01-06 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 奥島 真一郎
調査票情報の提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 筑波大学システム情報系社会工学域 准教授
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 家計調査
調査票情報の利用目的 独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事業(科学研究費補助金)(基盤研究(B)一般)を受けて行う「低炭素化・エネルギー転換の包摂性評価に係る研究」の一環として、エネルギー貧困について分析するための基礎資料を得る。
備考

統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等

調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 奥島 真一郎
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 家計調査
統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 低炭素化・エネルギー転換の包摂性評価に係る研究
提出された統計若しくは統計的研究の成果又はその概要  低炭素型社会を実現するための低炭素化・エネルギー転換は我が国においても喫緊の課題である。また、このような低炭素化・エネルギー転換を包摂的なものにするためには、エネルギーに関する貧困削減をも同時に進めていく必要がある。このような問題意識から、本研究においては、家計調査の調査票情報を活用し、日本のエネルギーに関する貧困の実態を把握するための分析を行った。本研究は、筆者が研究代表者である科学研究費助成事業(科学研究費基盤研究(B))「低炭素化・エネルギー転換の包摂性評価」(令和3年度~令和7年度)の一環として行われた。
 まず、従来型のエネルギー貧困指標(10%指標)を用いて、家庭内エネルギーサービスへの支出額が所得の10%を上回る世帯をエネルギー貧困世帯と定義し、2020年前後で日本のエネルギー貧困率がどのように変化したかについて分析した。分析結果より、新型コロナウイルス感染症禍の時期を経て、日本におけるエネルギー貧困状況が全般的に悪化していることなどを確認した。また、エネルギー貧困率を地域別に評価すると、暖房ニーズの違いなどを反映して北海道や東北などの北日本でエネルギー貧困率が特に高いことが示された。
 次に、「二重のエネルギー脆弱性」(Double energy vulnerability)概念を用いて、日本のエネルギー貧困と交通貧困の交差について分析した、結果より、家庭内エネルギーサービスに対する支払負担は低所得世帯や65歳以上の高齢世帯において大きい傾向にある一方、移動に関する支払負担は地理的要因に強く関連していることを示した。さらに、二重のエネルギー脆弱性(DEV)の観点からは、低所得、高齢かつ、北日本の人口密度が低い地域に住む世帯などが特にエネルギー脆弱であった。また本研究では、地理的文脈に応じた政策の必要性を提言した。具体的には、都市部では従来型エネルギー貧困対策と公共交通の維持、地方部ではアフォーダブルな移動手段の確保と高齢者へのエネルギーアクセス支援が特に重要であることを示した。
上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 (調査名)家計調査
(年次)平成30年度、平成31年度、令和3年度
(地域)全国、10地方
(統計的研究に利用した調査票情報)都道府県市町村番号、世帯区分、世帯人員、満年齢、口座自動振替による支払、口座への入金(給与・年金等)、現金収入又は現金支出、クレジット・電子マネーなど現金以外による購入、住居の所有関係、建築時期、年間収入額
上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項
学術雑誌等の名称及び掲載年月日

成果等

『エネルギー正義』明石書店(令和8年3月公表)
『Energy Policy』(令和6年8月公表)
『USAEE/IAEE Working Paper』(令和5年12月公表)