管理番号:10020020230034

府省:総務省

提供状況

2023-11-30 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 永吉 希久子
調査票情報の提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 東京大学社会科学研究所 准教授
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 国勢調査
調査票情報の利用目的 「「大都市における移民の社会経済的統合の軌跡:パネル調査によるアプローチ」の一環として国際結婚と移民の社会経済的統合の関連について全国的な傾向を把握すること」を目的とするもの
備考

統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等

調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 永吉 希久子
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 国勢調査
統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 国際結婚と移民の社会経済的統合の関連の時系列変化に関する分析
提出された統計若しくは統計的研究の成果又はその概要 本研究は科学研究費補助研究「大都市における移民の社会経済的統合の軌跡:パネル調査によるアプローチ」の一環として、実施するものである。移民とネイティブの間の社会経済的地位の差があるからこそ、移民(特に移民女性)にとってネイティブとの結婚にメリットが生じ、国際結婚が生じるという「交換仮説」にもとづく国際結婚が生じるメカニズムに対する出入国管理政策の影響について、年齢同類婚に着目することで検証した。『人口動態調査』(婚姻票)から得られる夫婦の年齢、国籍の情報と、『国勢調査』から得られる日本国内に居住する移民と日本人の年齢分布の情報を組み合わせ、人口分布を統制したうえでの、同類婚の生起しやすさの夫婦の国籍組み合わせによる違いおよびその時系列的変化を検証した。その結果、アジア国籍者女性と日本国籍男性の国際結婚において2010年頃までは夫婦の年齢差が上昇し、その後下降すること、この傾向は人口分布を統制しても変わらないことを示した。このことは興行ビザの厳格化が若い女性移民の流入の削減によらず、移民女性の結婚へのインセンティブを変え、国際結婚パターンに影響した可能性を示唆している。
上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 (調査名) 国勢調査
(年次)  平成7年、12年、19年、24年、29年、令和2年
(地域)  全国
(統計的研究に利用した調査票情報)
      男女の別、配偶者の有無、出生の年月、都道府県
上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項 結婚市場に存在する人の人口構成とは独立に生じる特定の結婚パターンの生起しやすさを示すForce ofAttraction(FoA)およびExchange Indexを計算した。FoAは人口動態調査データから算出される夫婦の国籍・年齢・婚姻状態別、都道府県別の婚姻数を、国勢調査データを基にした無配偶者の都道府県別および全国での国籍・年齢・性別・婚姻状態別人口数の移動平均で割った値である。国籍別、提出年別に、特定の結婚パターン(夫婦の年齢差、初婚・再婚の組み合わせ)のFoAの合計値を算出した。Exchange Indexは、国勢調査データにおける全国の性別別年齢分布をもとに、人口動態調査データにおける夫婦の年齢のランクを算出する。妻のランキングに国際結婚が与える影響を、日本国籍女性、対象国女性の年齢分布をそろえたうえで、夫のランク、年齢、世帯の職業、夫/妻の婚姻経験、居住都道府県、都市度をもとにマッチングして算出した。
学術雑誌等の名称及び掲載年月日

成果等

The Impact of Changes in・・・ RC28presentation_ver0515.pdf(977.7 KB)
国際結婚における同類婚パターンに対する出入国管理政策の影響 数理萌芽ver4.pdf(893.4 KB)