管理番号:10020020252078
府省:総務省
提供状況
| 2025-10-15 | 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 |
北村 友宏 是川 夕 |
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| 調査票情報の提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 |
国立社会保障・人口問題研究所 国際関係部 研究員 国立社会保障・人口問題研究所 国際関係部 部長 |
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| 提供した調査票情報に係る統計調査の名称 |
全国家計構造調査(旧全国消費実態調査) 全国単身世帯収支実態調査 |
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| 調査票情報の利用目的 | 女性の高学歴化や労働市場への積極的な参入およびそれにともなう稼得能力の向上など,女性の社会階層は時代とともに変化してきた.しかしながら,そのような変化を包括的に論じた研究は管見の限りみられない.女性の社会階層を多角的に捉え,どのような変化が生じているか,どの変化の要因は何か,を明らかにすることは,ジェンダー研究のみならず,今後の社会保障政策の在り方を議論する上でも必要なものといえる. | |
| 備考 |
統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等
| 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 |
北村 友宏 是川 夕 |
|---|---|
| 提供した調査票情報に係る統計調査の名称 |
全国家計構造調査(旧全国消費実態調査) 全国単身世帯収支実態調査 |
| 統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 | How Has Women’s Social Stratification Changed? |
| 提出された統計若しくは統計的研究の成果又はその概要 |
本研究は、日本における女性の社会階層の変化について、教育、就業、所得および資産といった複数の側面から検討し、男女間および婚姻状態による格差の構造とその変化を明らかにすることを目的とするものである。戦後日本においては、女性の高学歴化や労働市場への参加拡大が進展し、所得獲得能力も向上してきたとされる一方で、依然として男女間格差が残存していることが指摘されている。本研究では、こうした変化を個人レベルのみならず世帯レベルの観点も含めて再検討することを試みた。 分析には、総務省統計局「2019年全国家計構造調査」および「平成21年全国消費実態調査」の個票データを用いた。本調査は、全国の世帯を対象として所得、消費、貯蓄および資産保有の状況を把握する大規模統計であり、日本における家計の経済構造を包括的に捉えることが可能である。本研究では、年齢コーホート別に教育達成、就業形態、所得および資産分布の記述統計を作成し、男女別および既婚・未婚別に比較を行った。 分析の結果、まず教育については、若年コーホートほど女性の高等教育進学率が上昇しており、教育機会の拡大が確認された。一方で、依然として男女間および婚姻状態による差異が残存していることが示された。就業については、女性の正規雇用割合が若年層で増加しており、労働市場への参加拡大が確認されたが、既婚女性においては非正規雇用や非就業の割合が依然として高く、男女差および婚姻状態による差が顕著であった。 所得に関しては、男女間および婚姻状態による格差が確認され、とりわけ既婚者において男女差が大きいことが示された。一方で、未婚者においては若年コーホートほど男女差が相対的に縮小する傾向がみられた。また、資産についても同様に、世帯単位でみた場合には既婚女性がより高い水準の資産を保有する傾向が確認された。 これらの結果を踏まえると、個人レベルでみた場合には女性の社会的地位は男性に比べて低い側面が依然として存在するものの、世帯レベルで評価した場合には必ずしも同様の傾向が観察されないことが明らかとなった。特に高年齢層においては、結婚を通じて世帯所得や資産水準が補完されることにより、女性の社会的地位の低下が緩和されてきた可能性が示唆される。 以上の知見は、日本における社会階層の把握において、個人単位のみならず世帯単位の視点を導入することの重要性を示すものである。また、社会保障制度や労働市場制度が女性の就業および婚姻行動に与える影響を考慮する必要性を示唆するものといえる。 |
| 上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 | (調査名)「2019年全国家計構造調査」および「平成21年全国消費実態調査」 (地域)全国 (統計的研究に利用した調査票情報)性別、年齢、婚姻状態、世帯人員、学歴、就業状態、雇用形態、勤労所得、世帯所得、資産 |
| 上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項 | 上記の調査票情報をもとに、年齢、婚姻状態別に男女の学歴、就業状態・雇用形態、勤労所得の差を記述的な分析(折れ線グラフ、棒グラフ、箱ひげ図)によって確認した。その上で、婚姻による世帯の経済保障機能の存在を確認するために、既婚女性と未婚女性の等価世帯所得および資産の分布の差を記述的分析(箱ひげ図)によって確認した。くわえて、「2019年全国家計構造調査」と「平成21年全国消費実態調査」において、比較可能な調査票情報については、10年間の変化の確認も行った。 |
| 学術雑誌等の名称及び掲載年月日 |
成果等
| Frontiers of Social Research Symposium | 成果物_Frontiers of Social Research Symposium_20260319.pdf(804.3 KB) |
| 所内ワークショップ(Workshop with OECD) | 成果物_所内ワークショップ(Workshop with OECD)_20260319.pdf(803.3 KB) |