管理番号:10045020200081

府省:厚生労働省

提供状況

2021-01-07 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 川口 英明
調査票情報の提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 東京大学医学部附属病院企画情報運営部 特任助教
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 医療施設調査
調査票情報の利用目的  科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)「量子アニーリングを用いた医療資源配置最適化シミュレーション」の一環として、医療施設静態調査を利用し、医療資源の実態及び動向を正確に把握するための基礎資料を得る。
備考

統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等

調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 川口 英明
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 医療施設調査
統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 量子アニーリングを用いた医療資源配置最適化シミュレーション
提出された統計若しくは統計的研究の成果又はその概要  医療提供体制確保のためには、医療資源配置を最適化する必要があるが、実データに則した最適配置を直接的に算出した研究はほとんど存在しない。本研究では、医療施設静態調査の調査票情報を用いて、冠動脈CTを保有する施設数や精神科医、心療内科医数の二次医療圏単位の集計データを作成し、そのデータに従って量子アニーリングを実行することで、医療資源を優先的に増やす二次医療圏、そうではない二次医療圏などを4色に塗分けた日本地図を作成した。さらに、その色に従って各二次医療圏の医療資源数を増減させ、空間統計モデルを通じてどのように急性心筋梗塞死亡率や自殺死亡率が変化するかをシミュレーションを行った。
 本研究によれば、量子アニーリングを通じて最適化した塗分け図通りに医療資源数を増減させることで、各二次医療圏の疾患死亡率の地域差を低減させることができる可能性が得られた。一方で、現実的には難しい程度に増減させなければ、十分に地域差を低減させることは困難であった。これらの結果は、各疾患死亡率に関連する医療資源数を量子アニーリングを通じて最適化し、それに従って医療資源数を増減させることで疾患死亡率の地域差は低減できるものの、医療資源数のみでは地域差解消の決め手にはならず、各地域事情に沿った取り組みが重要である可能性を示している。
上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 (調査名) 医療施設調査
(年次)  平成26年、29年
(地域)  全国
上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項
学術雑誌等の名称及び掲載年月日