管理番号:10045020220004

府省:厚生労働省

提供状況

2022-04-19 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 村野 弥生
米岡 大輔
東海林 宏道
Gilmour Stuart
清水 俊明
調査票情報の提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 順天堂大学医学部小児科 助教
聖路加国際大学公衆衛生大学院 准教授
順天堂大学医学部小児科 准教授
聖路加国際大学公衆衛生大学院 教授
順天堂大学小児科 教授
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 人口動態調査
調査票情報の利用目的 日本は先進国の中でも平均出生体重が減少している稀有な国である一方、世界でも有数の新生児医療技術をもつ。そのため、平均出生体重の減少がこれまで救命できなかった低出生体重児の増加によるものか否かの原因の解明が必要である。
本邦の現状を解明するために、胎児発育不全児が出生した状態を指す子宮内発育不全という病態に着目して調査を行う。
科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)「RASSを介した胎児発育不全児における骨格筋インスリン抵抗性の機序解明」において、胎児発育不全の疫学的な現状を背景として把握したい。
備考

統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等

調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 村野 弥生
米岡 大輔
東海林 宏道
Gilmour Stuart
清水 俊明
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 人口動態調査
統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 RASSを介した胎児発育不全児における骨格筋インスリン抵抗性の機序解明
提出された統計若しくは統計的研究の成果又はその概要 本邦では低出生体重児が高い割合で推移していることが問題となっている。しかし、出生体重のみで評価するのではなく、在胎週数、性別を加味して評価することの重要性を指摘するために研究を行った。対象となるデータの全てにおいて子宮内発育不全の指標となるz-scoreを計算し、その年次推移を検討した。すると、z-score -2SD未満で定義した子宮内発育不全の割合と、平均z-scoreが2006年に最も悪い数値を記録したのちは改善に転じていることが分かった。これには産科の管理方針の変化が関与していることが考えられた;より小さい体重でも救命できるようになったことから、より安全に帝王切開を行うために帝王切開の週数が早まった。そのため、低出生体重児という指標で周産期予後の評価を行うことを見直すように考察を行った(4大医学雑誌に投稿したが通らず、現在Pediatrics誌に投稿中)。次に2次的に解析し、子宮内発育不全の季節性について検討し、子宮内発育不全のリスク因子として季節もあることを報告した(PLOS ONE、2024)。最後に子宮内発育不全児の生後1年未満の死亡予後について検討し、子宮内発育不全児では死亡率が高いことが分かった(Lancet Child & Adolescent Healthに投稿中)
上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 (調査名)人口動態調査
(年次)昭和54年~平成30年
(地域)全国
(統計的研究に利用した調査票情報)
 出生年月、在胎週数、出生体重、性別、既往妊娠の有無(出生票、死亡票)
上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項 上記のデータから出生体重のz-scoreを求めた。Z-scoreは出生時の体格指標とLMS法を用いて算出した。またZ-scoreー2SD未満を子宮内発育不全児と定義しその割合の年次推移を検討した。またそれをもとに季節との関係、乳児死亡の関係を検討した。
学術雑誌等の名称及び掲載年月日 PLOS One
2024-02-14