管理番号:20020020230003

府省:総務省

提供状況

2023-12-11 調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 髙見 淳史
小玉 裕太
調査票情報の提供を受けた者(個人に限る。)の職業、所属その他の当該者に関する事項 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 准教授
東京大学工学部都市工学科 学部生
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 社会生活基本調査
調査票情報の利用目的 社会生活基本調査の調査票情報を用いて「デジタルコネクティビティと都市交通計画に関する研究」を行う。本研究では人の活動・行動とICT利用の関係とその変化、ならびにそれに関連する要因を明らかにするための実証分析を行い、物的環境とデジタル環境の適切な整合化を進める上での示唆を得ることを目的とする。
備考

統計若しくは統計的研究の成果又はその概要等

調査票情報の提供を受けた者の氏名又は名称 髙見 淳史
小玉 裕太
提供した調査票情報に係る統計調査の名称 社会生活基本調査
統計又は統計的研究の成果等のタイトル等 デジタルコネクティビティと都市交通計画
提出された統計若しくは統計的研究の成果又はその概要 提供を受けた調査票情報を用いて,以下の分析を行った。
【分析1】平成28年・令和3年の各時点における対象行動の行動時間(PC/スマホ使用有無の別や場所により分類)を個人の属性ごとに集計し,基本的な特性を把握するとともに,注目すべき差異が生じている箇所を見出す。
【分析2】個人の時間利用の特性を類型化し,属性別の集計と統計的モデリングを通じて,特性の差異を生じさせる個人属性やその他の要因を明らかにする。

分析から明らかになったことの概要は以下の通りである。
第一に,[有償労働](ただし,[通勤]と[求職活動]を除いた時間;[主な仕事]・[副業]・[休憩時間]を含む)を取り上げ,職業ごとのPC/スマホ使用有無別・場所(自宅/自宅外/計)別の行動者率と行動時間を集計した。そして,2時点間において幅広い職業でPC/スマホ使用「あり」の行動者率の上昇と行動時間の増加が見られることや,平成28年時点でPC/スマホ使用が進んでいた職業ほど令和3年に在宅仕事へのシフトが進んでいる傾向が見られることを示した。

第二に,行動分類の中でもPC/スマホ使用時間の長い大分類[自由時間]と中分類[交際]・[教養・趣味・娯楽]・[マスメディア利用]を取り上げ,平日のそれぞれの行動を対象にした年齢層別のPC/スマホ使用の時間長・時間割合の集計から,年齢層が高いほどPC/スマホの使用が少ないという一般的傾向があることと,どの年齢層においても2時点間で使用時間長・時間割合が増加したことを示した。また,使用時間長の長さ・使用割合の高さをランクに分類し,Mixed Ordered Logit Modelの推定を通じてPC/スマホ使用の多寡に統計的に関連する要因を検討した。この結果から,年齢と時点が有意に関連していることや,[自由時間]以外でのPC/スマホ使用時間割合,他の行動の時間長,一人で過ごす時間長,地域特性,個人・世帯属性もさまざまに関連していることを明らかにした。
上記統計の作成又は統計的研究を行うに当たって利用した調査票情報に係る統計調査の名称、年次、当該調査票情報の地域の範囲その他の当該調査票情報を特定するために必要な事項 (調査名) 社会生活基本調査
(年次)  平成28年、令和3年
(地域)  全国
(統計的研究に利用した調査票情報) -
上記統計の作成の方法又は統計的研究の方法を確認するために特に必要と認める事項 集計用乗率を用いた統計表(行動分類別・個人属性別の行動者率・行動時間(総平均,分散))と度数の構成比表(行動種類別・個人属性別のPC/スマホ使用時間長・時間割合ランク)の作成,ならびに回帰分析(行動種類別のPC/スマホ使用時間長・時間割合ランクを説明するMixed Ordered Logit Modelの推定)を行った。
学術雑誌等の名称及び掲載年月日 日交研シリーズA-906
https://www.nikkoken.or.jp/pdf/project/2023/A-906.pdf
2024-09-30

成果等

デジタルコネクティビティと都市交通計画 公表資料1_日交研シリーズA-906.pdf(2.4 MB)
自由時間における PC/スマートフォンの使用状況:社会生活基本調査に基づいて 公表資料2_交通政策研究2024.pdf(1.7 MB)